「ぺラム」という小説に「服装心得22か条」となるものが箇条書きで記されています。「ペラム」はその昔、英仏両国において「ダンディズム入門書」として広く読まれたらしいです。
その「服装心得22か条」の中でも21世紀を生きる方々に共感を得られるのではないかという内容の一部を紹介されていました。その内容を翻訳した人の感覚も交えて紹介されていたいましたが、なんと私の「スーツスタイル講座」の思い通りの内容なのであえてここでご紹介したします。
その2・服装から一般に通用しているテイストを完全に排除してはならない。世の中の人は奇抜さを、大事においては天才の証とみなすけれども、小事においては愚行とみる。(各社の大御所が集まる異業種の会議には、たとえふだんはTシャツを仕事着としていても、一応スーツを着ていったほうが良い。世の中の人は、イチローの無礼を天才の証と許しても、新興IT企業社長のひとりTシャツ姿は愚行と見る。)
その14・衣類において、最高の優美を作る原則は端正さであり、最悪の下品さを作るのは正確さである。(きちっとしているわけではないけれども全体のバランスがいいなと、感じさせるスーツはかっこいいが、背丈がちんちくりんなのにスーツの袖口からシャツを出すため正確に測ったり、パンツの裾をミリ単位で正確に指示するのはダサいこと。)
ほんの一部紹介しましたが、数十年前から、このようなことが書かれていたということは、服装に関して、着る物のデザインは変われど、服を着る心得と精神は今も昔も変わらないのでしょうね。私が常にお話しする「何を着るのではなく、どのように着るかが重要」ということがここでも証明されました。
スーツは社会のマナーと礼儀が込められた大切なアイテムなんですね。